お久しぶりです。
もう2024年になってひと月以上経っていたようで…、サイト更新が疎らで大変申し訳ございません。
遅れてしまいましたが、本年も会津ギター工房OZを何卒宜しくお願い致します。
もちろん年の瀬、年明けから色々とやってました。
動画作ったり、製図したり、打ち合わせしたり、本作業の裏で案外デスクワークが多いんですよね。1人でやってるんだから当たり前なんですけども。
随分長く空けてしまったのでどうしようか…まずは前回更新が7月でしたので、その後から遡ろうかな。
2023年夏の段階で17、18本目の納品は完了していたので、真夏の8月はその子達のメイキング動画を制作しておりました。
ただこの子達については前回お話したし、動画内でさらに詳しくご説明したりしておりますので、長いですがご視聴いただければと思います。
で、その間、春頃から製作しておりました19、20、21本目も秋から冬にかけて完成、納品しております。
また19、20本目については1月、2月にメイキング動画も制作、投稿済みでして、3本同時製作の残り21本目のメイキングのみ残っている状態ですので、こちらも投稿しましたら併せてご紹介したいと思います。
かなり長くなりそうな気がするけど、仕方ない。相当難易度高めな子達でしたので。
19本目のベースだけ、比較的通常の工程多めでしたが、それでもドロップトップやらヘッドストックの曲げ接着やらあったし、なにより青系塗装こだわった分、そこでも少し時間をかけてしまいましたので。
20本目の8弦はいわずもがな、アーチトップに多弦マルチスケールな時点で難しい構成ですが、難材スポルテッドメイプルに木製カバー等、色々と頑張りました。
21本目の7弦は独特なシェイプはもちろん、7弦P90の設計からパーツ製作に手巻きもあったし、苦手な白塗装もあったりと中々の工程数でした。
この子達全部、デタッチャブルにセットネックにスルーネック、という具合に全部ジョイントもスケールも全く違いましたので、工程もそれぞれ違ったんですよね。同じものを作ることがあまりない私でしたが、飽きることなく作れたし、難しかったけど楽しかったです。
と、そんなこといってたら長くなってしまう。それぞれの子については最後の動画を投稿したらにして、今日は別のことを話したいな、って。
基本的に日々の進捗は不定期に週1くらいで旧Twitter等にアップしているのですが…、
たまにはこっちにも初出しのことも書きたいなって。
まだご相談段階や発注段階のオーダー等のこともありますが、22本目もいま作っているところで既に木工終盤ですので、その時にでも。
近々Twitter等にもあげるかと思いますが…なんせあっちに書くにはあんまり順調な内容でもないし字数も足りないのでこっちで吐き出したい。
まだまだ序盤で、中途半端なんですけどね。
これは、珍しくお仕事じゃないです。
完全に自分の為だけに裏でやってます。
というか、コソコソ裏で準備だけはしてたんですけど、全然手をつけられていなかっただけ。まだまだ準備不足が露呈しているんですけどね。
何年か前に買ったまま放置されていたバック材。
楽器作りが生活になってしまうと、自分用の製作が後回しになってしまう現象のアレです。特にここ最近同時進行も増えていたので余計無理でした。
が、本格的にやらなあかんな、ということであえてお仕事の量セーブして取りかかってます。昨年頑張ったので、たまにはいいかなって。
が、これが鬼ほど上手くいかない。
モールド作ったり色んな治具作ったりまではいいものの、肝心の作業が上手くいかない。
圧倒的に経験が足りない。
はじめてエレキ作った時の気持ちです。
なんで曲げるだけでこんな上手く出来ないのか。
エルボーカットとかヘッドの曲げとかこれまでやってきましたが、こっちはまだまだです。
もう少し、数をこなせば。感覚が掴めそうな気がするんですが…最初はこれが限界でした。
そもそもエレキの時からで当然今回も誰にもなんも教わってないので今更ですが、ノウハウがない。
試行錯誤の連続です。
しかもシェイプこれ、OOOタイプなんですよね。ドレッドノートより小さめなボディが好きだからってだけですが、クビレが難しい…。
こんな序盤で苦戦してて最後まで出来るのか不安しかない。
なにより、悔しい。
プライドばっかり高くなって、エレキが作れる程度で思い上がりも甚だしい。
製作者を名乗るなら全てを作りたい。
作れるようにならなきゃいけないと思うのです。
エレキもアコギも、もちろんハコモノアーチトップのアコースティックギターも含めてぜんぶ。
いまでは、リペアとかするなら製作も当然出来るよね?的な昔の自分のスタンスは結構な暴論だと思うけれど、
やっぱり作れるに越したことはないんですよね、楽器に対する根本的な理解度が上がるので。
何事も出来るに越したことはない、知らないより知って実際にやった方が全然経験値が違うし引き出しも増える。
だから今こうやって全然上手くいかなくって、しなってる時間もきっと貴重な経験なのでしょう。
すっごい悔しいけど。
次はもっと上手く曲げてやる、という反省を込めて。つらつらと書き殴りましたお目汚し大変失礼しました。
あ、あと今後多分ラバーヒーターを使ったサイド曲げ用治具も作る予定ではありますが、今回はあえてベンディングアイロンだけで曲げ加工をしてます。ラバーヒーターのやつ使ったって微調整でベンディングアイロンは使わなきゃいけないし、基本が出来なきゃどうしようもないので(もう半ば意地)
それと勿論、「初製作」ということで某アイモク的などこかで事前に曲げ加工を頼む云々もNGです。あくまで個人的なルールですが。
加工済みのもの使ったらおもんないし、あとエレキ初製作の時もいきなり全部無加工のもの用意して作って地獄をみたので、今回もそれに倣います。
いまできる全力でやらなきゃ面白くないですからね。失敗しまくったほうが今後の為にもなるし。
初挑戦はなにごとも勉強的な側面が大分強めですのでガンガン失敗します。
ちなみにエレキの時と違って、アコギは何年か前キットを半端に組んだのですが、曲げの精度や材の品質とか、それはもう気に入らないところばっかりでしたので、変に加工してあるのが嫌っていうのもあったりします。
ロゼッタつけたかったのに最初からサウンドホールあいてて、やりにくいとか、そういう細かいところとか。
あ、ちなみに今回はサイドの曲げやボディの組み立て、ネックジョイントの加工等、基本的な構造を作るのが第一目標なのでロゼッタは次以降頑張ります。
ドレメルのサークルカッターまだ持ってないし、模様そんな考えつかなかったし。
なので、これまでエレキで作った子達の力を借りました。
大切に残しておいた二十数本分の小さい端材。
加工必須だし使うことはないだろうなって思ってたけど、とっておいて良かった。
よく使うアッシュやマホガニー、ローズウッドにエボニー、キルテッドメイプルやフレイムメイプル、スポルテッドメイプル、モンキーポッド、コリーナ、ブビンガ、ウェンジ、パープルハート、ジリコテ、最近めっきり見かけなくなりましたがロックライト(Rockliteです、リッチライトじゃないです)もあります。
こう見ると結構色々な材を使ってきましたね。ウォールナットとかバールメイプルとかも使いたかったけど、残ってる端材が思いのほか薄くて諦めた材もありますが…これをランダムに使わせていただきました。
配置やRとか全く考えないで作ってます。なぜなら自分用だから。
まあ次回以降頑張るので、今回はこの雑ロゼッタでいきます。
ロゼッタ用のジグまで作り切れなかったから仕方ないですね。
ただ色んな子達の端材のおかげで案外模様的には悪くない感じにはなったので、これはこれでいいんじゃなかろうか。たぶんA型の方やプロのアコギ製作者の先輩方には怒られる気がするけど。
で、これを埋めたり、
バックはバックで接着したり。
ちなみにこの記事を書いてる現在ここを接着中ですので、進捗はここまでです。
…本当にまだまだ序盤だなあ。
ここまでにラディアスディッシュ作ったりGo Bar Deck作ったりと作業自体はやっていたんですが、本作業となるとまだまだですね。手探り製作で上手くいってないのもあるけど、上記のロゼッタも然り接着箇所が多いので必然時間もかかっちゃうんですよね。
こう考えるとある程度順番や工程が自分の中でパターン化されてるエレキとは違って時間がかかります。
いまお作りしてるオーダーの子とリフィニッシュのアコスタと併せて塗装いきたいんだけどなぁ…難しそうだなあ。
目下まずはブレーシング作って貼ったり、ライニング作ったりドーミングもあるので箱になるのはもう少し先になりそうです。
でも楽しみ。一本目でそんな大層なものにならないことは分かってますが、それでも最初の一本がないと何も始まらないですからね。がんばろ。
と、そんな具合で今日も朝になりそう。
長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
まだまだ2月。春は遠いですが、お身体を崩されませんようご自愛くださいね。
それではおやすみなさい。