こんにちはこんばんは。
連投です。
僕にしては大変珍しいことです。
嵐でもくるのかな?
絶賛いま超大型台風が接近中ですねw
お外を出歩くときは皆々様、お気をつけくださいね。
僕は休暇中なので、家でいつも通り引きこもってますが。・・・あ、やっべ、今夜飲みだったw
休暇なので、昼間はリペアしています。材が届いてないから製作できないし。ぐぬぬ。
そんなこんなで、追加で1本記事を更新しておきます。まぁまだ終わってないんだけど。
さて、記事に入る前に・・・。
まずはこちらをご覧くださいな。
グチャグチャ。
うちの工房にある、リペアや製作で使用するパーツ類の在庫です。
近頃いろいろとお仕事が増えているので、在庫に何がどれほどあるか、分かりずらくなってきたので。ちょっと確認がてら広げてました。
ココに写っていない物もたくさんあるんだけどね。
ちなみにここにあるパーツ類。年内に全てなくなるでしょう。全ての依頼の工程が予定通り進めばだけど。すでにスケジュール諸々が破綻しつつあるので、全く信用できないが。
ちなみに今回のリペアで使用するのはこの辺ですね。
あ、画像内にありませんが、ジャックも変えます。
主に配線関係と、ナット交換です。
で、それだけならまだ楽ではあったかもしれませんが・・・今回はそれ以外に、ネックの交換、ペグの交換です。
と、いうか前回のストラトの続き?になるのか・・・?いや、ならないですねw
まぁモノは同じです。オーナー様が僕なんぞにまたご依頼くださったので・・・本当にありがたいことですね。
というか最近は1回目の方より2回目の方のほうが多くない?気のせいかな、気のせいだね。多分同じくらいです(本当かよ)
で、今回は前回リペアしたストラトも関係します。
前回のトーカイのストラトさん(お久しぶり♪)
で、そのネックを新たにバッカスのボディに付替えたい、とのことでして、そのトーカイのネックにバッカスのペグを取り付けたい、というご依頼です。つまりネックだけ変えたいということですね。
あとは前述しましたが、ジャック交換含む再配線とナット交換もです。
と、いうことでさっそく作業を始めます。
なにより重要なのが、今回はネックの付替えですね。
別メーカー、しかもトーカイとバッカスですからネックジョイントが合いません。
ということで。
前回のストラトのブリッジのビス穴のように埋めます。
これは前回と同じです。
穴の径も同じなので、4mmラミン材を旋盤の要領で3.5mmにし、タイトボンドを充填した穴に打ち込んでいきます。
で、完全硬化した後、余った部分をカットして平面を出します。
この平面を出す作業。
実は控えているもう1件のリペアにも関係しますが、本当に重要な作業です。
ここが下手に盛り上がっていたりすると、ネックエンドがボディのポケットに密着しませんので、弦高にも影響しますし、音にも悪影響です。
というか、ここがしっかり出来ていないと、もう弦楽器としては致命的です。
そのくらい大切な作業。しかもネックエンドの塗面を極力傷つけないように行わなければならないので、かなり神経を使います。
まぁ画像のとおり、しっかり終わらせましたけれども。
ここはどちらかと言うと、リペアマンより製作者のほうが得意な領域です。こういう作業となると顔が生き生きしてくる工房主である。
で、センターラインを合わせつつ・・・。
スケールも確認します。
というか、ロング→ロングスケールなので
よほどネックジョイントに問題がない限り、調整可能な範囲です。
んで、ネックエンドに下穴をあけて・・・
とりあえずネック周りは完了です。
あ、はめた画像は最後にお出ししますね。
で、ネックを外してある状態なので、今のうちにボディの再配線を済ませてしまいます。
とりあえずボディのアッセンをみてみましょ。
ここは・・・ジャック部分ですね。
・・・うん、コールド側が外れかかってます。
というかスルリと抜けたので、一番の問題はここかな・・・。
で、それがこういった形でアース線と繋がっていたので・・・強度的に不安なのでやり直してしまいます。
あとは・・・
ピックアップのコールドはこれで良いのですが、
ポット同士のアースが繋がっていないので、ここも重要ですね。
全体的に配線系の劣化も気になるので・・・
うん。
全部再配線します(アッサリ)
なんせストラトの配線ですし・・・。
一般的なストラトなら、そこらのリペアマンなら配線図なんぞ見なくても出来ます。まぁ基本中の基本ですから。
でも。
配線は誰にでも出来ると言いつつ・・・慣れるまではやっぱり難しいですよね。もちろん敷居が他の作業より数段落ちるとはいえ。
昔はストラトの配線でも苦戦した覚えがあるもんなぁ・・・。
まぁ場合によってはセロテープで配線されている、なんていう例も見てきたのでww
配線1つとってもやっぱり奥が深いですね・・・まぁ僕はそんな得意なわけじゃないんだけど。それなのになんで依頼が配線関係ばかりなのか・・・。
それはさておき・・・。
はい、綺麗になりました。
スッキリスッキリ。
で。
終わりました(サックリ)
いや、だから、あのですね。
配線途中の画像なんて撮ってないんです。撮れ高とか一切期待できない作業だし。
作業中はすっごく地味な絵しか撮れないんだってば(ノД`)
・・・。
はい次々っと。
配線が終わりましたので、次はナットです。
すでについているナットを外していくわけですが・・・。
。。。
このナット・・・浮いてないか?
この隙間が気になる。
この隙間は一体なんだ・・・。
まぁ・・・とりあえず外していきましょ。
ナットを外すときは、少しカッター等でナットの上下に切れ込みをいれ・・・
このようにコンコンと叩いていくと簡単に外れます。
というか接着するとき、簡単に外れるようにつけなくてはいけません。
また、フェンダー系のネックはこのように横から叩きますが、逆にギブソン系だと下から叩いて落とします。
で、ナットが外れたら、溝の掃除もしておきます。
接着剤等が残っているとしっかり固定できないばかりか、音の伝達にも影響するので。
で。
今回使用するのはコチラ。
無漂白の牛骨ナットですね。
ここで少し脱線しますが、ナット材は成型済み(弦の溝まで切ってあるタイプ)とブランク材(上の画像のような未成型のもの)があります。
どちらが良いのか。
当然未成型のほうがいいです。・・・成型できるのが大前提ですが。
まぁ成型自体は手作業でサンドペーパーさえあれば出来ますからね。
ただ、問題は溝です。
成型済みのモノは親切にも溝を切ってくれていますが・・・ここが大きな罠。
だってその溝、使用する弦は何ゲージのものを想定してあると思いますか?
ある程度のゲージに対応するため、広く作られています。ここが広くなればなるほど、ナット部分での弦の振動ロスは増えるし、動く幅も増える・・・つまり、どういうことかは分かりますよね。
・・・いや、メーカーさんの親切心なのは分かるんだけど・・・誰でも乗せ替えが楽に出来るようにっていう配慮なんでしょう。
「既製品」というものに極力頼らない、を地でいく僕は当然成型します。1から。
まず簡単に罫書きます。
あくまで目安なので・・・
大まかな形を削るのに書いているだけです。
整えました。
途中の画像はないです。
これも配線同様撮れ高がね・・・。
で、軽く溝を切りました。
比較的まだ浅めです。
ペグをこの後、バッカスのものに交換したので(途中まで忘れてたw)、仮弦を張って弦高等を調整しつつ溝を掘っていきます。
ここの溝が最も大事ですね。ナットファイルでしっかり溝が掘れるなら、既製品とは一線を画した出来になります。もちろん場数は必要になってくるんだけど。・・・なによりナットファイルが1本¥1500~2000くらいするからなぁ・・・。
音に直結する部分なので、ここは腕の見せ所。僕が木工等と同じくらい好きな作業です。
で、それがまだ終わってないんだけどねw
残念ながら、ここらへんが休日一日目の限界でした。
あとは弦を張ってナット溝をしっかり掘りつつ、ネックも変わったのでオクターブやらなんやらを調節します。
結構いろいろ作業が盛り沢山なリペアでしたね。まだ終わってないけどさ。
とりあえず佳境は終えたので、あとはチマチマ最終調整をします。
そして。
最後の課題。
目下悩み中なんですが。
ビンテージっぽさってどうやったら出るんだろ?
いやぁ・・・考えているんだけど、良い案が思いつかなくて・・・。
なんかないかなぁ・・・あまり僕自身がビンテージって意識したことないからなぁ。
意識するときなんてリペアするとき、ビンテージだから何処此処を注意しよう、くらいにしか考えていないからなー。
せいぜいこの前作ったピックアップが、おぉビンテージっぽい、と思ったくらいだし。そこら辺とことん縁が薄い男である。
ちょっとそういう方向でなんか良い方法ないかなぁ、と悩んでいるくらいですね。
最終調整が終わったらちょっと真面目に考えてみよう。(今まで作業に気がいっててあまり真剣に考えてなかったとは言えないw)
と、いうことで。
今回はストラトのリペアでした。なんか良い案が浮かんだら続編があるかもしれんけど、多分ないんじゃないかな。僕程度が思いつくことなんてタカが知れているんだし。アハハッ
それでは、今回もお疲れさまでした!
ほなー。