ギター製作【3本目】⑦―塗装工程―

こんにちはこんばんは。

 

さて、久しぶりの製作記事です。

前回は本当にロクでもないことをダラダラと書いてしまったので、こっちで挽回しましょう。いや、そんなの出来るわけないんですがね。

 

というわけで早速前回の続きから。

 

木工が終了したところからですね。次は塗装工程です。前回の時点で下地処理として400番での研磨が終わったところでしたので・・・早速本着色に入りましょう。

 

っと、その前に・・・一応手順だけ確認。

塗装法はケースバイケースです。

塗料は何を使うのか。水性や油性、ラッカーか。

また杢を目立たせるシースルー系(トランスペアレント系)か潰しか、潰しでもバーストにしたりキャンディにするのか、とか。

あるいは、使っている木材は?バスウッドやアルダー、メイプルのような散孔材か、アッシュやマホガニーのような環孔材か。

そもそも仕上げは、鏡面かツヤ消しか、はたまたオイルフィニッシュか。

それらの要素を全て加味して考えなければいけないので、コレだけが正解!ってのがないんですよ。まぁそこら辺は色々調べていくうちに分かるでしょう。

とりあえず今回はメイプルトップのコリーナバック、コリーナネックにヘッドプレートはキルトメイプル(=ビッグリーフメイプルつまりソフトメイプル。ボディトップも同様)

なので、塗装は当然シースルーにして、クリアはウレタンで仕上げてグロスフィニッシュにしましょう。

 

以下、手順を箇条書き。

1.下地研磨240~400番←済

2.ステイン着色

3.サンディングシーラー塗布→研磨400番

繰り返し。

4.トップコート塗布→研磨400番

繰り返し。400~2000番(~ちゃっかり6000番も)

5.バフがけ(鏡面仕上げ)

 

で、上記の工程がトップ側で、ボディバックとネックには下地処理のあと、との粉やフィラーによる導管埋めの工程が必要になります。まぁ目止め着色って手もあるけど、それはまた別の機会にでも。

 

てことで、確認も済んだので、とっとと本着色へいきましょう。

 

とりあえず、上記の理由から、トップとバックを別々に着色します。ネックとボディバインディングも含めてしっかりマスキングして、塗り塗り。

dsc01121

 

今回は赤系で攻めます。

1本目が青とオレンジのシースルー。

2本目が黒のつぶしに電飾(LEDと光ファイバー)と蓄光レジンの青

ときたら、もう赤しかないでしょう。

すでにかなり前から決めていたことです。

パーツ発注前の段階から決まっていました。

まぁ、だからゴールド系のパーツを選んだわけで・・・。

 

あと、個人的に僕、赤が一番好きなのです。正確には紅色やえんじ色かな。暗めで深い赤が好きです。

とっておきにはやっぱり赤系やろ、ということで。

ただ・・・この赤・・・ダメですね。敢えて明るめをまず塗りましたが・・・この色じゃ全然ダメです。

で、研磨して大部分の赤を剥がしました。単純にどの程度木目に染みてくれるか見たかっただけですし。

 

※あ、ちなみに黒系のステインでわざと木目を浮き上がらせる方法がありますが、今回は行いません。貼りメイプルとかならともかく、今回のガチメイプルでそういう手は使いたくなかったので、PRSの工場と同様、メインに使うカラーでのみ着色します。

 

 

昔から思っていたことですが・・・やっぱり赤は難しいですねぇ。一歩間違うと一気に安っぽい色になってしまう気がする。

なんていうか・・・ミドルクラスのギターのカーリーメイプルなんかに塗装されている赤系の塗装が一番分かりやすいのかな。一言でいえば下品になりやすいと言いますか・・・。実は青系や緑系のシースルーのほうが簡単に綺麗に見えるんですよね。木目も映えるし、美しく「感じやすい」のかな。

 

やっぱり赤は難しいですねぇ・・・。という超個人的な嗜好による所感なのでお気になさらず。

 

 

 

で、いよいよ目当ての色を調色して、着色していったわけですが・・・どんな色になったかは・・・少々お待ちください。

 

とりあえず、先にこちらをご覧下さいな。

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トップ側がひと段落した後の、バック材の目止め中の画像です。

 

すぐ乾きやがるので、時間との戦いになります。

 

 

吊るしてある画像の数十分後、完全に乾く一歩手前でとの粉をふき取ります。

 

これを数回繰り返し、埋まり具合を見て、その都度研磨をして目止め作業を終えます。

 

ちなみに使ったのは赤系の砥の粉です。

 

一応、との粉にもステイン混ぜてんだけど・・・これじゃイマイチわからんなw

 

 

で、研磨後の画像がこちら。

dsc01129dsc01130

 

埋まった・・・かな。

 

とりあえず大丈夫でしょう。

 

ある程度埋まっていれば、あとは最悪シーラーやクリアを吹くときに重ねればいいだけなので。もったいないから、そうならないよう、この工程は手を抜かないようにしないといけません。あーめんどくさかった。

 

で、せっかくのコリーナ、ホワイトリンバなので、マホガニーのようにバック側を茶色系で染めるのはなんか勿体ない・・・ということで、トップ側と同じ調色で着色します。

 

 

で、トップとバック共に着色を終えて、こうなりました。

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あ、一枚目影になっちゃった。

 

うん・・・自分でやっといてなんだけど・・・病んだ色だなぁww

 

暗い紅をまず調色して、ウエスで着色したあと、周辺部は青系ステインを吹き付けました。

 

いちおう、色合いは狙い通り・・・なのか?

 

 

まぁこういう風にしたかったのは自分なので何も言えませんw

 

と、とにかくこれに色々気に食わないところを修正したり、色を濃くしたりしつつ・・・サンディングシーラーへ。

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シーラーを吹き付けていきます。

 

自作のボロ塗装ブースがやっと日の目を見ていますねw

 

このシーラーの工程はめちゃくちゃ大切です。

 

というか、これやんないとどうしようもないので、少しずつ重ねていきます。

 

あ、言い忘れていましたが、今回使用した塗料は、着色がポアーステイン、シーラーとクリアが2ウレタンです。

 

この2ウレタン・・・2液性の高級木部用ウレタンなんですが・・・地味にそこそこのお値段がします。まぁ便利なんだけどね。

もちろんラッカーのほうが遥かに安上がりです。今回はラッカーの完全硬化に何十日も待ってられないので2ウレタンにしました。

ラッカー=高級、塗膜が薄くて音が良い、っていう与太話が今の世の中でも通じるわきゃありません。ぶっちゃけ今回吹き付けて作っている塗膜のほうが遥かに薄く仕上がっています。

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で、これは・・・研磨後のシーラー2回目の画像ですね。

 

吹いた直後と、塗装面の乾燥後に換気して一休みしているところをパシャリしてみました。

・・・新しいガンが欲しいなぁ・・・。

 

色についてですが・・・光の当たる角度で紫に見えたり見えなかったりします。

黒のバーストではないので、ここら辺も狙い通りではあります。

禍々しいことこの上ないけど、うん、・・・色は作り手の心のうちを映し出すんだろうさ・・・。どう頑張っても爽やかにはなれないのでしょう。

 

それはさておき。同時進行でこちらも塗装しています。

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dsc01155

 

片手間で作っていた小物類ですね。

 

こいつらも基本は同じ調色で、ちょっと気が向いたのでラメも塗してみました。

 

レジン用のラメなので少し粒が大きいのが難点ですが・・・色は赤と金を基調に紫もちょっと混ぜてみました。良く見ないと分からないレベルですが。

シーラーが乾く前にラメを振りかけて、そのあとに研磨しつつ重ねて、クリアで仕上げています。手順としては蒔絵なんかと同じようなもんです。あ、あっちはクリア吹かないのかな?wそのうち螺鈿とかにも挑戦してみたいですね。

 

さて、ボディに戻りましょ。

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シーラーがある程度終わったのでクリアを何度か吹きます。

シーラーと同じような画像になるので端折りましたw

 

この画像は・・・だいたい研磨も終えて、バフがけに入る前くらいかな。

400番、600番、(800番)、1000番、2000番、(6000番)と順々に番手を上げて研磨をしました。

コンパウンドで小さなキズを消しつつ鏡面に仕上げます。

まぁまだ終わっていないんですけどねw

 

 

 

で、鏡面をだしつつ、導電塗料も塗ってしまいます。

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なんか汚いけどお気になさらず。どーせキャビティ内だしw

 

で、この時点じゃまだまだ鏡面が出てませんので、もう少し頑張らなくては。

 

 

ポリッシャーもってるくせにバフ買うのが億劫で手作業で鏡面出しているあたり、完成がいつになることやらw

 

 

 

焦らずがんばりましょう。

 

そんなこんなで、鏡面出しを残して塗装工程がある程度終わりました。

 

 

 

ボチボチ組み込みに入ります。

 

レベリングめんどくさいなぁ・・・。

 

あと少しなので、ちゃっちゃかやっていきます。

 

 

 

 

それでは今日もありがとうございました。

 

 

 

 

ではー。

 

 

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