ギター製作【3本目】①―ブックマッチとボディシェイプのカット―

こんにちはこんばんは。

 

さて、待ちに待った連休です。

 

んが!

パーツがまだ届きません・・・。

発注したペグとブリッジがこないと本格的に始められない。

どちらも家に在庫があることはあるのですが・・・やはり実際に載せる現物がないと寸法などのズレが怖いので。

特に今回はブリッジが落とし込み加工になるので尚更です。

 

とはいえ、ここまで材料を揃えておいて何もしないわけにもいかない。ということで、可能な部分のみ進めていきます。

具体的にはトップ材に手をつけはじめました。

 

 

まずは木材のご紹介。

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トップ材・・・キルテッドメイプル。$212(+輸送費$60)

厚は21mm強。一部に割れあり。

到着時に左側の材に反りあり。

7~8月の猛暑のせいか反りが悪化。

個人で電動カンナを使い修正を試みるも、反りが大き過ぎて失敗。

 

ということで、どうしようもなくなったので・・・。

 

9月のはじめ頃、市内の木工製品を作っている会社さんにメール凸。

プレーナー加工を含む厚み調整を依頼できないものか相談致しました。

 

突然のメールにも関わらず、大変親切に対応していただいてありがとうございます。

とりあえず材を見せて欲しい、とのことでしたので休日、ボロい軽自動車で向かいました。

んで、早速見ていただいたところ、「このくらいなら大丈夫」とのことだったのでお願いすることに。

個人輸入してまで楽器を作る人間は、ここのような地方では珍しいようで、長々と雑談してしまいました。つい長居しちゃってゴメンなさいw

 

で、その時に含水率を測ってもらったのですが・・・(というか買わなきゃと思っているうちに忘れていた分水計w自分で測っとけって話なんですが・・・)その時に出た上のトップ材の含水率が7~8%。

 

うん・・・そりゃ反るよね・・・。おかしいな、ちゃんとシーズニング済みだと思っていたんですが・・・。せめて10%くらいはあると思ってたんだけど・・・。実際どれくらいが最適なんでしょうね。教えてエライ人!

まぁなんにせよシーズニングルームを持ってる個人製作家などそうそういないと思いますので、その辺は仕方ないとしましょう。

なんにせよ自宅の環境に材を慣れさせる以上、反りの宿命は避けられないので・・・。

 

ともあれ、真っ直ぐになって戻ってきたトップ材のキルトさん。どーせまた反るんだろうけど、材料が届くまでにブックマッチを済ませておこうと思いましたので、早速はじめました。

 

で、まずはブックマッチ面を真っ直ぐにして、貼り合わせたときに隙間から光など漏れないようにしなければなりません。

初めてのブックマッチ。電動カンナ、手鉋、ペーパーヤスリを駆使します。本当に辛かったww

ここをしっかり作らないと後々大変なことになるのが分かっているぶん、手は抜けません。

しかも届いた時点で、幅の寸法が結構ギリギリでしたのでかなり切羽詰った作業になりました。

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←ブックマッチ面を重ねて鉋がけ、ペーパーがけをしまくって、ツライチに。

手作業なのでチマチマやって2、3日かかりました・・・。

 

 

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ブックマッチ面を拭いています。

その際、そこそこの温度のお湯で濡らすような感じでやります。

ここら辺は人によってやり方が違うので参考程度にご覧ください。

 

 

 

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片面にタイトボンドをつけて、ムラなく伸ばします。

 

 

 

 

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ズリズリと合わせて貼り付けていきます。

 

あんま悠長に写真とってる場合じゃないんですけどねw

 

はみ出たボンドはウエスでふき取ったりと結構忙しいです。

 

 

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ある程度馴染ませたら、自作のブックマッチ用治具にてガッチリ固定します。

ボンドがはみ出るところには一応キッチンペーパーを当ててます。製作の先輩方のやり方を参考にさせていただきました。

先人の知恵って素晴らしいなぁw本当に勉強になります。

センターの浮き上がり防止にクランプでガッチリ固定しています。本当はカムクランプが欲しいんだけども。

はさんである木材は指板材です。勿体ない、と思われるかもしれませんが、こんな昔買った安物の指板材なら惜しくもなんともありませんし。

 

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翌日。

だいたい24時間は放置したので大丈夫でしょう。

 

この後、センターから出たボンドをスクレーパーやらブロックに巻いたペーパーで綺麗に落としていきます。

 

 

 

これでブックマッチは完了。

 

※ただこの数日後、センターが若干浮き上がっておりました。・・・結局また平面出さなきゃダメなのね・・・。

 

少しでも削る部分と手間と労力を減らすために、先にボディシェイプをカットすることにします。

手持ちのMDF材を切らしていたのもあって、今回はシェイプ用のジグは作らず、直接トップ材をカットする方向でいきましょう。

 

 

 

で、とりあえず本格的な加工をする前にこんなん撮りました。

今回使用する木材たちです。

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・キルテッドメイプル(ブックマッチ済)・・・$270+反り修正諸々。

 

・コリーナAA(ボディ用。厚み調整済)・・・¥7500+割加工¥1500

 

・コリーナAA(ネック用。1ピース)・・・¥4500

 

・キルテッドメイプル(ヘッドプレート用。3mm厚。未調整。)・・・$10

 

・Rocklite Ebano(指板材。8mm厚。未調整)・・・$30

 

 

 

 

んじゃ、他のパーツが届くまでにボディシェイプだけでも切って作ってしまいましょ。ザグリなどは全部届くまで絶対やりませんが、形だけなら作っておいて問題ないので。

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まずは罫書きです。

画像にはありませんが、一応この前にストークさんで配布しているデータをお借りして、印刷、貼り合わせを済ませて下敷きに使用しています。

その後、下敷きの罫書きに色々と個人的に調整を加えているところです。

 

オリジナルなんだからそのままデータを流用するのも少し違う気がするし・・・

 

なにより、今回カスタムバインディングをするので、どうしてもカッタウェイの調整が必要になります。まぁまだ決めかねているのですが(すでに遅い)

 

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バンドソーでカット。

 

ジグを作らなかったのは、単純にバンドソーで切りたかっただけ、とも言える。

楽器作りの中でも数少ない楽しい工程です。

それ以外は何かと精神力や体力を試される作業が多いので、こういう楽しい作業はしっかり堪能しなくては。

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ということで・・・ラフカット完了。

 

正確にはカッタウェイ付近に悩んでいるところなので、完全にはカットしていませんが。

 

とりあえずエッジが汚いので色々と整えます。

辛く楽しいペーパーヤスリとブロックの出番です。

ひたすら削って削って・・・。

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こうなりました。

ネックポケット付近は軽く整えただけの状態ですが。

 

 

ここまで来ると何のボディシェイプかお分かりでしょう。

 

ベースデザインとしてはPRSでいきます。

ええ、今までのディンキーと比べると一気に難易度が跳ね上がる仕様になりますね・・・頑張ろう。

アーチトップとネックジョイントが初めての作業工程なので、慎重にいかなくては。

こんな高いトップ材を使うのも初めてだし、色々と気を使わなくちゃなぁ。

 

前述ですが、バインディングとパーフリングも使いたいので、恐らくカッタウェイの形状がPRSとは少し変わるとは思います。

ここからどうカットしていくか・・・悩みどころです。

 

とりあえずトップのカットが終了したので、後はバック材のカットも近々行います。

次はトリマーで輪郭を切り出すと思うので、カッタウェイを何とかしてからかな・・・。

 

その頃までにはパーツが届いてくれればいいのだけれど・・・。

 

 

 

ということで。いよいよ始まりました三台目。3人目の我が子の製作。

色々と今回も初挑戦で四苦八苦しそうです(すでにしている)が、頑張りましょう!初めてのことをやらにゃ(そして失敗もたくさんしなけりゃ)技術の向上には繋がりませんので!

 

 

 

これから少しずつ作業工程を更新していくと思いますので、暇なときにでも見てやってください!まだまだ未熟で申し訳ありませんがw

 

 

他にも何かご質問、ご指摘、アドバイスなどもお待ちしております。

 

 

 

ではでは、長くなってしまったのでこの辺で。

 

 

 

ほな!

 

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