カスタム―レスポール、カスタム化(リフィニッシュ、インレイ加工、ザグリ拡張等)―

こんにちはこんばんは。

 

さぁ作業記事じゃああ!!

 

とっととタイピングして、サンドペーパーでひたすら平面出す作業に戻るんじゃぁあ!あ、メールも返さなきゃ。

 

 

で、今回は以前書いたテレの後編(塗装編)を書こうとも思ったんですが…こっちも書かないといけないので、先にこちらを書いてしまいます。ちなみにこの子は現在最終研磨中。記事も…複数回に分けようかなぁと。木工からやっている作業は1本の記事じゃ基本ムリです。

 

で、作業内容は…レスポールのカスタム化。

と言ってもザックリしすぎですね。細かくいうと…レスポスタジオの

・リフィニッシュ(ナチュラルバインディング処理含む)と

・P.U.ザグリのP90化(ザグリ埋め、拡張。ピックガード製作含む)と

・ヘッドへのダイヤモンドインレイ加工

・指板インレイのディッシュ→ブロック化(指板剥がし・リフレット含む)、

・指板着色

・ヘッド&指板のバインディング処理

・その他。ブリッジサドル等穴埋め含め色々(雑)

 

 

これだけ見てみてもやること盛り沢山です。

ここまでくるとリペアの範疇から製作の領域に足を突っ込み始めますね。むしろ得意分野です、楽しく作業させていただきました。

あ、で、こちらがお預かりした当初の画像。掲載許可ありがとうございます!いつもありがとうございます!!

 

まぁ…普通のスタジオですね。

 

現オーナーさん曰く、前もって前オーナーだか誰かにリフィニッシュされた個体だというお話。よくよく見てみると分かりますね。この画像でもT.O.M.のスタッド付近を見ていただくと分かります。アンカーの上から塗装を吹いちゃったんですね…。

 

塗装面の分厚さとか、トップコートの無さとか気になるところはありますが…それでも全体的にパッと見、ゆず肌にもなっていないので、キレイな塗面だと思います。まぁ全部剥ぐんですけどね。

 

 

 

 

 

 

ちなみにストラップピン用のビス穴が2つ…なんでだろう…。

 

そっと見なかったことにして塗装を剥がします。

 

 

 

 

 

これは…剥がし途中の画像ですね。

なかなか強い…ていうか塗膜厚い…。

 

 

 

 

 

 

こういうバックのフラットな面はアッサリ終わるんですけどね…サイドやアーチ面は剥がすのが多少手間です。

 

 

 

 

 

とかやってるうちにほぼ終了。あとは僅かに残るシーラー層の除去ですね。

また、剥がし自体は大変ですが、そんな時間はかかりません。いや、昔はそれなりにかかった記憶がありますが…さすがに今そんな時間かけたらいかんだろう…という謎の使命感によりアッサリ終わらせました。

 

 

 

 

 

てことで、シーラー層も除去して…剥がしは完了。

 

 

 

 

完全な下地処理は、塗装前、ザグリ関係の処理を終えてからにします。

 

 

 

 

 

で、この時点で気づいた部分。

 

ビスが…埋まっておる。エスカッション用のやつですね。

 

今回はシースルーだし、ここに埋まってられると困るので後々除去することに。他のエスカッションビス用の穴も埋めるのでついでにやっておきます。

 

 

それでは、ここから本格的に木工に入っていきます、が。

まずはこちらから。

 

 

 

…。

 

 

 

 

 

 

 

……ふぅ。

 

あ、指板裏を研磨しているのは付着していた膠らしき接着剤の掃除です。

 

 

 

 

それにしても…本家のジョイント部分のテノンてこんな具合なんですね…それなのに、僕らが作るディープジョイントには一切の隙間が許されないことに若干モヤモヤしたものを感じつつ……

 

 

 

 

 

 

ザグリ拡張中。

ちなみに…レスポールはじめ、アーチトップ系のギターのザグリは基本的に後から手を加えるのが難しいです。

方法は色々あって、結局CNC最強ってところに落ち着いちゃうんですけどね…。ただ高性能な機械・設備がないと出来ないなんてのは言い訳でしかないので、僕らは知恵と手間を惜しまず使うしかありません。あー辛かった。

 

 

で、ザグリの【拡張】は完了。

 

 

あとは【埋め】です。

 

 

 

 

まずは埋め木の準備。

レスポなので、今回の埋め木はメイプル。

ただ…バックは当然マホガニーなので、マホ+メイプルの埋め木を作ってから、それを成型してザグリに埋めます。こんなんただのこだわりなので、別に気にしなくていいとは思うんですけどね…こればかりは譲れない。

ただ、トップ側をメイプルにするのは絶対です。つぶし塗装なら気にしなくても良いかも…まぁ僕は潰しはやらないんで知りませんが。

 

 

そんなことを言いつつ…埋めも完了。

 

 

境い目を完全に消すことは出来ませんが、あとは塗装で何とかします。

ちなみに指板もパーロイドのディッシュインレイを剥がして準備中。

 

で、次は指板…の前に、

 

ヘッドバインディングの準備。

 

溝を掘っておきます。

また一応ギブソンのロゴは残しておこうという話になったので、中途半端にシーラーを剥がしてあります。

 

 

 

 

 

で、巻きました(アッサリ)

 

 

 

 

その間、平行して小物も作っておきます。

 

 

 

 

ただ。これ作ってる時は気づかなかったんですが…

 

 

よく考えたらP90用のピックガードなんて、探せば売ってんじゃねぇかな…って。

 

えぇ、探したらありましたよ…。

 

 

その発想はなかった…。普通はこういうとき、まず売ってるかどうか調べるんじゃないかな。なかなか思考回路がヤバいところにいってるなぁ、と思いつつ、出来てしまったものは仕方ないのでコレを使います。

 

で、いよいよ指板の加工。

 

 

 

まず、指板面の木地調整…んん…??

 

なーんか白くなってるところがありますね…この時点で胸がざわつき始めます。

 

 

 

嫌な予感を残しつつ、他の部分のインレイ跡をキレイにしていきます。

 

 

 

で、嫌なフラグがビンビンに立っている当該箇所も綺麗にしてみましたところ…

 

んー…うーん…?ちょっとよく分からない。どうしてこうなっているのか僕にはよく分からない。

元々はドットだった・・・??

それを後からディッシュにした…?

一体いつの段階で?

 

少なくとも素人さんが後から指板インレイを弄るのは…まぁありえないでしょうね。製造段階で行われたのか、後々リペアマンがやったのか…ちょっと情報が足りなくて確定では分かりません。まぁいいや、謎は謎のまま残しておきます。単に思考放棄ともいう。

 

 

で。

 

 

底面に残ったエポキシなんかを掃除しつつ…

 

 

新たにブロックインレイ用にルーティング。

 

 

 

 

 

 

 

 

構造上、端っこは丸くなってしまって彫れないので、細々としたところはナイフで削ります。

 

 

 

 

 

 

あ、ちなみに。

 

 

ディッシュからブロックにするにあたって…寸法的に絶対隙間が発生するので、その部分はエポキシとフィラーで埋めることとなります。理屈は前述のドット→ディッシュインレイの跡?と同様ですね。

 

 

 

 

そんなことを言いつつ…

 

インレイ完了。

 

 

端折りましたがヘッドインレイも完了済み。

 

 

 

あとはー・・・

 

指板幅削って、

バインディング巻いて、

サイドポジション埋めて、

指板着色&オイルフィニッシュして…この辺ザックリ端折ってます。

 

 

 

 

フレッティング…

 

 

 

 

指板貼り付け後…

 

 

 

 

 

木工工程完了。

 

 

 

 

 

 

途中で「指板、もう1から作り直したほうが早い気がする…」とか思いつつ、なんとか形になりました。

いやぁ疲れた。あとは塗装ですね。すでに最終研磨中ですが、なかなか面白い子に仕上がりそうで楽しみです。

 

 

すでにリペアどころじゃない作業工程の多さなんですが…やっぱり木工から弄れるのは本領発揮できるので嬉しいんですよね。

 

まだ終わっていないけれど、楽しくやらせていただいています。

 

てことで、後編待ちがこれで2本になってしまっていますが…できるだけ早めに上げます…。別のリペア記事もいっぱい溜まってますからね…。

 

 

 

 

 

それでは、すっかり長くなってしまいましたので、本日はこの辺で。

 

 

 

 

 

 

本日もお疲れさまでした!

 

 

 

ほなー。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です