リペア―Godin、P.U.変更(プチ改造)―

こんにちはこんばんは。

 

 

さぁ連投じゃぁ!

すでに一本書いて時計は5時を指しているけど、ちゃっちゃか書いていきますよー。

 

代償として日中はグッタリ寝ていよう。暑いし。

 

いまやっている作業なんて、ちまちまロックナット削ったり、ベース調整したり、同時進行でリフィニッシュが3、4本あるくらいだから大丈夫!全然大丈夫じゃないけど大丈夫!!

この上ありがたいことに、リフィニッシュがさらに2~3件くらい増える予定なんだけど、重なる時には本当に重なりますねー。

 

それはともかく…今回はどれを書こうかな…っと。

 

ブリッジ変更とか、グレッチのオーバーホールとかあるけど…先にこっちにしましょ。

かなりお待たせしてしまった子です。気を使っていただいて催促等はしなかった、ということで…本当にありがたいやら申し訳ないやら。同じくお待たせしてしまっているストラトのリフレットやP.U.ザグリ拡張もにもようやく手がつけられそう。

 

今回はGodinのギターですね。掲載許可ありがとうございます!

 

 

 

シェイプはテレに近いのかな…僅かにボディトップに丸みというかべベルっていますので、演奏性が良い子です。

 

 

で、作業内容はありふれたP.U.の換装なんですが…まぁそんな普通に終わるわけない。てかウチにくるのは結構な割合でひと癖ふた癖あるものが多いです、なんでだろーね…工房主がひと癖あるからね、仕方ないね。

 

 

 

 

 

変更するのは、リアのハムとセンターのシングル。どちらも今のものから新しくSuhrのものに変更します。

 

 

 

で、今回は交換するP.U.それそのモノはオーナーさんがご用意くださったんですが…

 

 

・・・コレよ。

下が元々のP.U.

上が新しく交換するSuhrのP.U.

 

エスカッションやピックガードに取り付ける際のいわゆる「耳」の部分。スプリングを挟んで高さ調節をする部分のビス穴が3本と1本で違う…。

 

ちなみに某音家さんの商品ページではちゃんとビス穴3本のものが掲載されていました。

ということはオーナーさんは悪くありません。当然ボカァ無関係です。強いて言うなら音家さん…かなぁ…や、強いて言わなくても、悪ぃのは音の家ですね。オーナーさんもおこですよ。

前回から引き続きこんなんばっかだな…ヨソの大手さんのミスがちょくちょく見つかりますが…楽器業界なんて昔からこんなもんさねw

 

で、だ。

問題はどーするか。

 

本来なら、ピックガードに穴をあければ簡単です。一瞬で終わります。

が、

まぁ…

いつもいつでも上手くいくなんて保証はどこにもないけど~♪(そりゃそうj…ry)

 

今回はそういうわけにもいきません。

というのもこの子のピックガード…上の画像だと暗くて分かりずらくて申し訳ないんですが…オーナーさんのほうでわざわざ漆塗りにしてあるんです。しかもさすが、すっごい綺麗。

※あ、ちなみにここ会津は漆が昔から有名です。会津塗りは全国的に有名ですし、絵ろうそくなんかも特産です。原料は同じだしね(あんまよく知らんけど)。江戸時代には藩で保護されて、貴重な収入源になったそうな。元々は蒲生氏郷が…まぁ長くなるのでいーや。もう本職じゃないし。

 

会津生まれ会津育ちとしては、漆塗りの楽器も製作しよう、そのうちしたいなぁ、とは思うのですが、それ自体は結構ありふれているし、どうやっても本職の塗り師さん達には敵わないので、食指が伸びないんですよね…あと単純に得意なステイン着色や杢目狙いの塗装との相性が絶望的に悪い。ワンポイントなら…有りかな…そのうちやってみよ。

 

で、話を戻すと、ピックガードに新たに穴はあけられない。これが今回の依頼の大前提の条件。見栄えが悪くなるからね、当然です。

あと二つ目の条件。なるべく安く。これも当然。本来はP.U.を購入して、あとは換装の工賃だけでよかったはずなのに、どっかの店のせいで余計な出費をするはめになったのだから当たり前。

で、この2つの条件で進めます。

ピックガードに手を加えられないなら、あとはP.U.それ自体に手を加えるしかない。

つまりは交換する予定のSuhrのP.U.のビス穴を増やします。元々が2本ずつ、計4箇所で支えられていたので、それ用の穴を増設する方向性でいきましょ。

 

ただねー…問題もあって。

 

基本的にP.U.の調節用ビス穴には全てタップ切ってあるから…。

 

単純に穴あけりゃいいってもんでもない。

 

 

スプリングを挟むので、ここはキッチリタップ立てなきゃいけない。

 

そんなことを考えつつ…必要な材を用意。

 

なんの変哲もない真鍮板です。

 

本来はこれに使うつもりじゃなく、インレイとかに使おうと思って仕入れといたやつです。貝だけのインレイも良いけど、そのうちコレも組み合わせようと思って…公言していないだけで地味に製作のアイデアはかなり溜まってます。実行に移す余力がないだけで。

 

んで。

 

切り出します。

 

これもアバロンや白蝶貝切り出すときと同じ要領です。

刃は替えたとはいえ、貝を複雑に切り出すより楽でした。刃も折れなかったし、直線はまだまだ楽ですね。

 

 

 

で、下穴をあけます。

あ、忘れてた。真鍮の厚さは1mmです。タップを立てるのでもっと厚いのが適しているとは思うんですが…うちの在庫には1mmと0.5mmしかなかったの…。本来想定していた使用用途じゃないからしゃあない。

 

 

 

で、タップを立てます。

地味に難しいのであんまり得意じゃない作業です…。

 

普段は木材に穴あけまくってるけど、あっちはわざわざタップとかいらんからなぁ…。

 

で、とりあえず固定完了。

 

P.U.それ自体の改造は終了です。

 

 

 

で、それをピックガードに装着。

 

いちおう脱落がないはずだけど怖いのでナットも使用しつつ固定。

 

こっからはいよいよ配線。

 

 

 

 

今回は元々ついていたP.U.が2芯線だったのが4芯になり、オーナーさんのご希望もあって配線も大きく変更。P.U.配列がSSHなのでリア+センターのハーフトーン時にリアがタップされる配線でいきます。

 

 

まぁそれ自体は良いんです。

 

 

別段難しい配線でもないし、あとはいつも通りの作業だーって思っていた…自分馬鹿った…。

 

上記のP.U.プチ改造よりも苦戦させてくれたのが、コイツ。

 

一度配線組んでみて、おかしいことに気づきます。

どこだ・・・。どこが間違っていた?よくある配線し忘れとか、ポットの端子間違えたとか…じゃない!

 

…なんだ、このスイッチ…。

 

普通の5wayのswitchだと思っていたら、よく見ると若干違う。

 

基本的に5wayは国産と外国産で端子の番号の位置が違ったりするんですが…そのどちらとも違う…!

 

見るとYKEって書いてあります。メーカーロゴなのかは知らない。

 

ネット上で探してみると確かにあるんですがあまりにも情報が少ない。というか日本語でこいつの配線云々をしているページは見つかりませんでした。国外でも少ないし…かなり厳しい。

 

どうにもGodinはこのYKEってのを使ったりしてるみたいですね…。

 

普通のスイッチとタカをくくって新しく配線組んじゃったし、元の配線も分からん。

 

 

てことで…、

1から探しました。番号を。どのポジションでドコが適合するのか。1から8番まで。苦行でしかなかった…。

本当はスイッチの構造くらい把握しとけって話なんですが、文系だから電装系あんま得意じゃない上にスイッチの番号なんか普通、国産か外国産の2択がほとんどなんだから、まぁえーわってやってきたツケが回ってきた感じです。まだまだ未熟だなぁ…。

ちょっと木工や塗装なんかの製作方面に勉強時間や技量の習熟時間の大半あてているきらいがあるので…もう少しこっちも頑張んなきゃいけませんね。

 

 

 

なにはともあれ、苦戦はしたものの番号さえ分かれば配線はアッサリ完了。

 

作業の大部分は終えたので…

 

最後に弦を張る前に…

 

 

 

 

毎度おなじみ弦交換を含むリペアなので、オマケとしてフレットの研磨(スチールウール&コンパウンド)で綺麗にして、弦を張って…

 

 

 

 

 

…完了―。

 

やっぱり漆綺麗ですねぇ…。

 

ボリュームノブもわざわざ塗ってあって綺麗です。

 

 

 

 

 

と、いう感じで、結構大変な子でしたが、なんとか終わりました。

 

 

普通のリペアではやらないことをやるとやっぱり大変だなぁと思った次第。

 

 

まぁ慣れてるとはいっても、リフレットやリフィニッシュ、製作なんかも大変ではあるんですけどねw

簡単なモノなんかないってことですねー。あ、弦交換とかなら簡単ですけども。

 

 

 

そんな具合で書いていたら7時…寝よう。

 

 

 

 

あ、他にもたくさん溜まっている記事がありますので、チマチマまた上げていきます。

 

 

ムダに長いのでお暇なときにでもご覧下さいませ!

 

 

 

 

それでは今日もお疲れさまでした。

 

暑い日が続きますので水分補給等はこまめに、熱中症にはくれぐれもお気をつけてお過ごしくださいな。

 

 

 

 

 

 

ほなー。

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